OVERLAP 空間の重なりと気配のデザイン
川添善行
本書は「空間の重なり」を中心的思想として、建築と都市空間を縦横無尽に説いた書籍である。
ひとつの建築がひとつの空間を演出し、複数の建築が展開することで、様々な空間が色々な形で重なり合うようになる。
そんな空間の配合のマジックについて、建築の歴史をたどりながら、これまでどのような空間の重なりが作られてきたか、また現在どのような空間の重なりが都市にあるのか、さらにこれからの新しい空間の重なりの可能性について言葉を尽くしている。
建築の専門家のみならず広く一般に読める本になっており、新しい建築の一面を十分に堪能させてくれる良書である。