Miyake.Labo主宰の三宅です。

miyayou.com では三宅を構成する超重要要素であるアニメについても不定期に書き残して行こうと思っています。
(興味のない方は読み飛ばしてください。)

この記事では、Miyake Labo.をお手伝いいただいているメンバーに聞き手になってもらいつつ2017年に三宅が観たアニメ作品について語っていきます。

――まずTVアニメから話していこうと思います。三宅さんの2017年TVアニメBEST3を3位から順に教えてもらえますか?

<第3位:けものフレンズ>
第3位は『けものフレンズ』です。当初の評判を覆して、新しいアニメの楽しみ方を教えてくれましたね。

<第2位:正解するカド>
第2位は『正解するカド』です。オリジナルのアニメとして、SFモノさえ珍しいアニメシーンに、かつてのない壮大なスケールの作品をアニメファンへ提供してくれました。

<第1位:宝石の国>
第1位は『宝石の国』です。市川春子さんの描く「特別な世界の物語」をそのまま、3DCGの技術をいかんなく発揮して、「特別なアニメ」にしましたね。ストーリー構成も素晴らしいですが、あの世界観や空気そのものが映像化されている所に驚きます。

――挙げていただいた3作品ともSFの薫りがする世界観のフルCGアニメですね。

 はい。現在は3Dアニメの過渡期ですので、映像にはそれなりの違和感が残っています。しかし3作品ともそれを計算した上で演出力によって作品の味へ昇華させています。海外なら技術の革新を待つところですが、こんな器用な芸当は日本でしかできないと思います。

 海外産アニメでは『RWBY』をはじめ凄い3D作品はありますけど、『宝石の国』はまさに『RWBY』に対抗しうるクオリティの3Dアニメ作品だと思います。

――そうですね。『宝石の国』は特に第10話の戦闘シーンが印象に残りました。長回しでカメラ位置が複雑に動く演出をセルアニメーションで作るのは非常に大変なはずで、3DCGの良さが出ていたなと感じます。

 はい。明確な意図の伝わるカメラワークで、一つ一つのカットの絵としての美しさと味を残したまま、ダイナミックな動きを楽しませる、プロの仕事でした。

――ありがとうございます。他にも語るべき作品はたくさんありました。1月クールから順に振り返っていただけますか?

 1月アニメは思いきった作品が多くて元気が良く面白かったですね。もちろん『けものフレンズ』がノーマークのところからアニメ史に残るブームを起こしましたが、鬱な純愛モノの『クズの本懐』とか、架空の歴史の中に人生の真実を描いた、新しい恋愛アニメ『風夏』、GAINAXの遺伝子を受け継いだTRIGGERにしか作れない、勢いを感じる新世代のファンタジー『リトルウイッチアカデミア』とか、良かったですね。

――続いて4月クールの作品はどうでしたか?

 春なので万全の計算をされた作品が多かった気がします。特に『エロマンガ先生』は、全方位、なんの不満もない、サービス精神に満ちた素晴らしいアニメでした。
……でも、後に残る、何か“引っかかり”のようなものがないのが、少し寂しかったですが、いずれにしてもすごい作品でした。

――ちなみに三宅さんは『エロマンガ先生』に登場するヒロインの中では、どの娘がお気に入りでしたか?

 エロマンガ先生(紗霧)ですね。
主人公の「妹」というロールと、主人公の書くライトノベルに挿絵を提供するイラストレーター「エロマンガ先生」というロールの二重性が良かったですね。

 また『月がきれい』は、透明な純愛もの、というジャンルを作りましたね。欲望に忠実なワイルドなアニメが多い中で、ノーガード戦法のような、このアニメは、多くの支持を得ましたね。大成功だと思います。この路線は、秋の『Just Because!』も人気を博したので今後増えていくかもしれませんね。

 『サクラダリセット』は、原作の雰囲気を、うまく出せていたと思います。かなり難易度の高い作品をうまくまとめたと思います。

 『ID-0』は歯ごたえのあるSFでしたね。こういう話、好きですね。人工知能とロボットがたくさん出てきます。

 『神撃のバハムート VIRGIN SOUL』は本当に素晴らしいクオリティでしたし、その上で、お話も最高に面白くて目が離せませんでした。

――では7月クールの番組はいかがでしたか??

 夏はなんといっても『将国のアルタイル』ですね。これは傑作ですし、本当に久しぶりのスペクタクルだったと思います。もちろん原作の素晴らしさもありますが、アニメは作画も音楽も音響も良くて、見応えがありました。『アルスラーン戦記』を思い起こしました。

 『異世界食堂』はファンタジー世界を食堂から描くという新しいアイデアでファン層を広げたアニメだったと思います。

 『プリンセス・プリンシパル』は、独特の世界観で、深い物語でした。00年代初頭から続く系譜を感じました。

 『メイドインアビス』は、傑作でしたね。異世界を本当に旅をしているような臨場感を与えてくれました。総合的な仕上がりも高くて、最終回は多くの絶賛を集めました。

――最後に、最近最終回を迎えたばかりの10月クールの番組はいかがでしたか?

 秋アニメはまず『血界戦線 & BEYOND』がまたすごいクオリティで仕上げて来ましたね。BONESの面目躍如といった感じでした。松本監督の味が出ていた一期に劣らず傑作でした。

 『クジラの子らは砂上に歌う』は、オリジナリティあふれる映像美を見せてくれました。これも傑作だし、アニメファン以外のファンも集めていました。

 『魔法使いの嫁』はProduction I.G. の 新機軸ですね。新しいタイプの物語で、主に女性向けかと思いますが、広く誰が見ても楽しめる物語になっていました。傑作。

 『干物妹!うまるちゃんR』は、太田雅彦監督の演出が冴えていました。安定感のあるドラマで最後まで楽しめました。

 そして何より今年BEST1に挙げた『宝石の国』は圧巻でした。今年はオリジナルな世界モノの豊作かと思いますが、今年を象徴する作品で、新しい空間表現をアニメに拓いたと思います。

――ありがとうございます。2017年には劇場版アニメーションもたくさん公開されましたが、三宅さんはどれくらい観たのでしょうか? 特に印象に残っている作品を教えてください。

 主要なアニメ映画はだいたい観ているんじゃないでしょうか。今年はなんといっても『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』ですね。これほど、気合が入ったフィルムは久し振りに観ました。今年の劇場版アニメの最高峰ですね。

 『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』も演出が光る傑作でした。世間的には評判が思わしくなかったのは、思い入れの強い原作ファンの方や、最近アニメを観始めた若いアニメファンの方からの声が影響したのかもしれませんが、充分すばらしい作品です。ぜひ今からでも観て欲しい作品です。

 『BLAME!』は密度のある作品で、これはまさに劇場版でこそ観るべき作品でした。精緻な作りで物語としても映像としても、最初の一秒から最後の一秒まで圧巻でした。

 『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』は完成度といい、時代性といい、時流をつかまえた傑作です。

 『傷物語〈III冷血篇〉』はどこか懐かしい匂いのする傑作でした。

――ありがとうございます。ちなみに今年、三宅さんが最もときめいたアニメキャラは誰でしたか?

フォス(『宝石の国』の主人公キャラクター、フォスフォフィライト)ですね!

――(笑)。フォスは物語前半の天真爛漫なアホキャラ時代と、物語後半に様々な経験を経てクールビューティーっぽくなる時代がありますが、どちらがお気に入りなのでしょう?

 前半のポンコツ可愛い方ですね。可愛い。透明な髪の表現がいいですねー

――2017年のアニメーション全体を振り返ってみていかがでしょうか? 豊作というよりは小粒な作品が目立った印象です。

 やはりアニメファンが多くなっている分、かなりファンが細分化して小さなグループ化しており、それぞれに向けて作っている気がします。なのでアニメファン側は自分の好きな作品のジャンル+他のジャンルの話題作、という感じで観ているのかな、と思います。Netflixをはじめ海外からの資本が支えになっている気もしました。

 来年の後半からは、最近話題になってきたヴァーチャルアイドルのアニメもあるかな、と思っています。

――人工知能を設定に織り込んだ作品も増えましたよね。人工知能のエキスパートとして、アニメでの取り上げられ方に違和感はあったりしますか?

 あなたのハートにどっかんパンチよ!

――???

 『アブモン(デジモンユニバース アプリモンスターズ)』エリちゃんの決めセリフですね。シリーズを通して、人工知能と人間の関係を描いた傑作です。三宅が人工知能監修もしました。

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 『アトム ザ・ビギニング』は若き日の天馬博士と御茶ノ水博士の活躍を描きました。等身大のロボット開発を描くとても教育的にも良いロボットアニメでした。人工知能学会の偉い先生たちが監修に入りましたね。

 どちらも人工知能学会の表紙を飾りました。

 それと『ひるね姫』ですね。『ひるね姫』は物語的にもよくできていて、ファンタジーと現実が交差するように描かれています。人工知能もテーマになっていて素晴らしい出来栄えでした。あまりにTwitterで絶賛していたら、公式サイトにもコメント載せていただきました

 人工知能はアニメの方が先に行って、研究者のインスピレーションになっていると思います。人工知能が発展した結果、こんな世界が訪れるのだろうという未来予想図を見せてくれています。

――最後に、豊作と言われている次クール(2018年1月クール)で期待している作品を教えてください。

 来期は、マッドハウスの『カードキャプターさくら クリアカード編』、京都アニメーションの『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、そしてTRIGGERの新作『ダーリン・イン・ザ・フランキス』に期待しています。『宇宙よりも遠い場所』も、純粋ぽくて楽しみですね。

――ありがとうございました。クールごとにこうした記事を公開したいですね。よろしくお願いします。

 わーい! たーのしーー!!!

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